情死

Would you cry if I died Would you remember my face?

2022年1月9日

スーパーに買い物に行くついでに、ずっと前から行きたいと言っていたクレープ屋にも行き、さらにクレープ屋のそばには素敵な古書店があるのでそこを最初に立ち寄ろうという話でまとまり、恋人と家を出た。

古書店に着いたものの、恋人は一旦体調不良で離席。私は回復するまで古書店で待つ。広いわけでもなく、ぎゅうぎゅうに本や小物が詰め込まれたお店で、地元の人に愛されているのでお客さんもそこそこ入っており、ずっと滞在しているのはしんどかった。お年玉を持って来店してきた少女、店員の女性と知り合いらしく「○○ちゃん、ドラえもんの漫画入荷したよ」と声をかけられていた。幼い頃からこんな恵まれた環境で過ごせて羨ましいことこの上なし。

恋人が戻ってきた。恋人も古書店をじっくりと見て、二人とも本を購入して店を後にする。私は棒針編みの初心者向け教本があったので購入、恋人はにこにこと「こんな安いなんて得した」と3冊の文庫本を自慢した。

歩いてすぐのところのクレープ屋さんに到着。ここは生地にこだわりがあり、提供まで5分程度待つ必要がある。そのためか、いつもお店の前は人だかりで、繁盛しているように見えるので、どんなクレープなんだろうとさらに客が増える。実際、味もめちゃくちゃうまい。小さい店舗でやっているのが不思議なくらいだ。私たちは1つのクレープを注文して、わけっこして食べた。はちみつのソースとレモンのクリームが絶妙でたまらなくうまい!この時点で私はかなり疲れており、コーヒーを飲める場所で一休みしたいと思っている。クレープは店の前の簡易ベンチで食べたので落ち着かなかった。

クレープを食べたら手がべたついたので、公園で手を洗うことにした。簡単なお出かけのつもりだったのでハンカチを持ってきておらず、念のためバッグの中にハンカチがあるか見ていたら、恋人がさくさく進んでしまい、置いて行かれる。公園のベンチで一休みするかと思っていたら、恋人はさくさく進んでいく。ますます疲れていく。

とにかく疲れていたのだけど、恋人はこのまま当初の目的であるスーパーへ行こうとしている。カフェに行こうとか自分から言い出すことは出来たかもしれないけど、疲れていて出来なくて、ていうか、”恋人”なら私の状況を気遣って「大丈夫?」の一言くらいあるだろうと思ってしまっていて、それが全くなくて、だんだん悲しくなってきてしまい、自分から「疲れた、休みたい」と宣言。「大丈夫?カフェに行こっか」と導いてくれることを期待したが、彼から出た言葉は「どうする?」とだけで、私を気遣う様子が感じられず、ますます悲しくなってしまい、指で駅前の広場を指す。ベンチに座って鳩の群れを観察して休む。普段なら鳩の観察はかなり面白く観られて満足度の高いコンテンツなのだけど、とにかく悲しみがずっと背中にのしかかっており、恋人にとって私はカフェも行かせてくれない程度の存在なんだと捻じれてきてしまう。ここで完全に心が折れる

スーパーで買い物を終えて、家に帰る。疲れたし悲しいしでベッドに倒れこんでめそめそ泣く。私が悲しんでいる、凹んでいる、泣いているときの正しい対応としては、放っておくのが一番まずいので駈け寄ってきて「どうしたの?」と聞いてあげるのが良いとマニュアルに書いてあるのですが、恋人は私の様子に気付いていないのかてきぱきと家事を進めててくれて、すごく嬉しいんだけどでも今はそれじゃない~~~と思ってまた悲しくなる。これだけ毎日一緒で何年も付き合っているのに私の正しい対応方法が分からないのか!?と思うとさらに悲しくなる。放っておくとこうなってくるってわけ。彼が呼ばれる前に私のところへ来てくれるのが私にとっての正解だったんだけど、いつまでも恋人は私の隣に来てくれなくて渋々自分から声をかける。それで、今日の悲しかったことを打ち明けると今度は恋人が自分の殻に閉じこもり始めて会話にならなくなる。

 

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私はすぐに感情が振り切って悲しみの中に沈んでしまうのだけど、対処方法はマニュアル化できるくらい単純。①隣にいて声をかける。②強めに抱き締めたり、撫でたりしてスキンシップを通して安心させる。③話を聞いて、「そっか」「ごめんね」「大丈夫だよ」と言う。おしまい。彼が仮に心の中で中指立てているとしても、とりあえず形だけでもこれをやってくれれば私は建設的な会話ができるようになる。

私の悲しみがこの世で一番正しいわけがないので、上記の対処方法を実施した後に「でも、その考え方は間違ってるよ」「僕はあのときこういう風に思ったんだ」と教えてくれると素直に受け取ることができる。一度、私の感情の高ぶりを落ち着かせることが攻略ポイントです。

まあ、そんな簡単にできることじゃないかもしれないけど、というか、私の悲しみが妥当性を欠いていたら相手を不当に攻撃しているのと同じなので、本当なら怒り散らして自分の意見を私に投げつけると思うんだけど、彼の場合は怒らないで黙って自分の殻に閉じこもる。私にとってはそれが怒られるよりも不安を増長させてしまう、だって、絶対私に対して何かを思っているのに何も言ってくれないから、そして何も言われないことが一番私が嫌なことだと彼は分かっているはずだから、悲しさが次々に出てきてしまう。(私はどんなことでも彼の全部を知りたいって宣言済みだ!!!!)

今回の問題は、私が疲れたことを言い出せなかったことが原因で、彼に女の子として私を気遣ったほしかったというのが背景にあった。それで、彼が私に気遣えなくて私がひとりで私は大事にされていないんだなと思い込んで一人で悲しんでいた。彼からしたら、察するとか無理ゲー、出来ないことは仕方ないじゃないかと言いたくなるだろう。そんなことは分かっている。でも、なんというか、私が悲しんでしまったことに対してくらいは謝ってほしかった。そこだけでも寄り添ってくれればだいぶ違う。私があなたの大事な人なら、こんな泣いたり悲しんだりするのは意図するところじゃないはずだから。泣かせてしまってごめんねって言ってくれれば事態はここまでひどくならなかったのに。これって「ナオンさんのわがまま」に入りますか?友だちでもセフレでもなく恋人の関係性を望むなら、私のマニュアルを読んでそれを実施してほしい。それが私を思うことに繋がるし、私の望むことをしてくれるのは愛情表現として伝わりやすいから。私を放置する、会話を避ける(=私にとって超!嫌なこと)のは彼にとっては恐ろしいことからの防御反応なんだろうけど私には「私は大事にされていない」としか受け取れないので本当に頼みます……。

そんなわけで、彼が私にカフェをごちそうしなかったとか、それも一つの悲しみポイントだけど、結局私の悲しみに寄り添ってくれるポーズを見せなかったのがつらかった。

 

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ここからは恋愛有識者に相談なんだけど、読者に有識者おる?

 

私、最近あきらかに「男性に女性としてデートでエスコートされたい」欲が発生していて、性欲とかとは別の次元で、承認欲求なのか、お姫様願望なのか、正体は分からないけれど、とにかく「男性にごはんをごちそうされてニコニコしながら食べたい」「男性に未知の場所にデートで連れて行ってほしい」「男性に突然花とかアクセサリーを贈られたい」「男性が好意のある女性を見つめるときの目で私を見てほしい」と言った、女性なら一度は経験したことがあるんじゃないか(それはドラマや漫画でもよい)というTHE・デートをしたくてしたくてたまらない。でも、このような絵にかいたようなデートを不得手とする男性は大勢いて、だから非モテの座に甘んじている層がいて、今の恋人はいわゆる男性らしさに惚れた人ではなく一般的には非モテ層に含まれるので、そのTHE・デートを彼に望むのは仕様外の動作をやらせようとしてて私の方が間違っていると頭では理解できるんだけど、もし、その間違いを認めると、私はこの欲求を他の男性、男らしさのある、絵にかいたようなデートが得意な男性とデートをしなくちゃいけなくて、それは今の私にはあまり望ましくない状況なんですね。それで私の欲求を殺すのかと言うと、違うような気がして、だって恋人はいつもやりたいことをやっていこうと言っているから、だから恋人と夢のようなデートがしたいのに、それはどんな些細なことでもよくて、道路側を歩かせないようにしてくれるとか、荷物を持ってくれるとか、そういう小さいトキメキで、男性が私を思ってくれているというのがすぐにわかるような、そういう可愛がられる動作が日常に足りてなくて、飢えているので、あの、有識者の方からすると、これって私のとんでもない我儘でしょうか、良い解決方法がございますでしょうか、ということが聞きたい、私が間違った考えをしているなら指摘してほしいし、間違えでなければどうすべきか道案内をしてほしい、毎回同じことで泣いていて、本当に嫌になるので、いい加減解決策を手に入れたい。女の子扱いされたい!

泣いているうちが花で、泣かなくなったら浮気しているということで、よろしく。。。