情死

Would you cry if I died Would you remember my face?

2019年3月18日

おはようございます。だんごちゃんです。愛してください。

 

最近、全然文章が書けなくなってしまいました。個人的な日記さえ筆が進みません。どうしよう。

 

昨日はお散歩をしました。いつもなら通らない道で公園に向かいました。誰もいない曲がりくねった道、崩れた空き家、不自然に傾いた電柱、気持ち悪い青空。道の途中でぽっかりと空間に浮いた発光している穴に足を踏み入れて自分の体が消えていくような錯覚を覚えました。そこはとても寂しくて綺麗でした。体が解けていくのを感じていると、向こうから自動車がやってきました。私は轢かれないように歩道へ移りました。消えることはできないのだった。

歩いていると何もない空き地がありました。ここでなら1人になれると思い、入ろうとしたら、よく見るとベンチで男が座っていました。彼の孤独を邪魔する訳にはいかず、素直に公園を目指しました。背中しか確認していませんので、もしかしたら人形だったかもしれません。動いてなかったですし。それでも余所者の侵入を許さない何者かの意思がビリビリと空き地の入り口を封じているように思えました。

1人のはずなのに、誰かが後ろを付けてきたようです。それは不安でした。彼は音もなくゆっくりと私の後ろを歩きます。振り返るとにっこりと微笑みました。お前は俺から離れることはできないと言われているようでした。ちょうどカメラを持っていたので不安を撮影しました。あまり盛れなかった。盛れない不安は、切られる爪のようなものです。せめて妖艶な黒い髪の毛にでもなってくれたらよかったのに。さっきまで青かった空が灰色になっていました。

公園には、老婦人の集会が行われていました。また、小学生男児がリュックと上着を投げ捨ててジャングルジムを占拠し不敵な笑みを浮かべていました。私はブランコに乗ってゆらりゆらりと揺られることにしました。揺られていると脳内から(もしくは外部から)声が聞こえてきました。その一部をここに記述したいと思います。

「春からちゃんと会社勤めできるのかしら。大人になってしまった、子どもになりたい。11歳、いや、6歳くらいになりたい。何もしたくない。毎日ブランコを漕ぎたい。ブランコを行ったり来たり行ったり来たり行ったり来たりしていたら、しあわせだった。ここから見える木の枝がモンスターの指のようだ。誰か(と思いながら恋人を想像している)に教えてあげたいな。ああ、また誰かを求めている。1人になりたくてお散歩にきたのに。ブランコは自分のペースで早くしたり遅くしたり小さく揺れたり大きく揺れたりできる。人生もそうならいいのに。自分のペースを掻き乱されるのが一番嫌だな。ああ、小説書きたくないな。もう小説なんて書きたくないな。小説を書いて何になるんだ。書けば書くだけ性の話が出てきて、言葉の端から自分の汚い顔面が見えてきて嫌悪感でキーボードを叩き潰したくなる。私がやりたいのは、もっと幼少期に還っていく物語や主人公を書きたいのに。みっともないくらいセックスしてる。小説書くのは苦しいな。嫌だなあ。このままどこにでもいる誰でもないありきたりでつまらない女になるんだろうな。今の恋人と別れて職場の人と結婚して適当に周りの人に媚び売って生活をするのかな。そんなのやだなあ。永遠の愛なんて誰が言い出したんだろう。誰が全うできるのだろう。私はもはや私を信じることはできないから、そんなことはとても言えない。とても言えない。私あなたが信じられないのと涙を流す女のために、男が永遠の愛を証明するために毎日一字一句変わらないラブレターを送ったら気味が悪くて逆に女から別れを切り出しそうだな。女はいつも卑怯だから、刺激がない繰り返しの愛は愛だと認識できないのだ。これ短歌にできないかな。」

と、ここでブランコをやめてポケットからスマフォを取り出して短歌を作ろうと齷齪する。上手にまとまらず、自由律俳句とか言って逃げてしまった。短歌はつくづく向いてないなと思います。

ジャングルジムの少年はいつの間にか消えて、もっと小さな3歳くらいの男児とお父さんが公園に遊びにきていました。2人は滑り台で遊んだ後、ブランコへやってきました。男児は私に「こんにちは」と挨拶してくれました。私は幼い子も小さな動物も、1人の大人と対峙するときのように接してしまうので、出会う人すべてに愛されると思っているそいつらの前に私が立つと、そいつらは「こいつはなんで冷たい態度を取るのか?」と言いたげに目をまん丸にします。男児も例に漏れず目をまん丸にしました。そのときの目、ちょっと苦手です。私には何もできないんですもの。だから犬よりも猫が好きです。猫は愛されるつもりがありません。媚びているときは餌を要求するときと遊びたいときだけです。私は猫が好きです。

思いつくままに書いたら着地点が見えなくなってしまいました。最近の私は本当にとてもだめで、口を開けば恋人の話をしてしまう。今も、あと一歩で恋人の話題に移るところでした。なんだかなあ。

ブランコを降りると、とことこと家へ帰りました。猫が布団で丸くなり、お昼寝をしていました。私もその横でお昼寝をしました。気持ちよかったです。おしまい。