情死

Would you cry if I died Would you remember my face?

2017年10月2日

どんどん自分の存在感が薄くなって感情も静かで、これは大変良いことだなあと思いながらも、野獣の呻き声が内側から聞こえてくるのを無視しているに過ぎないのかもしれないな、だって今も泣いてしまったよ、あなたが今生きて、考えていること、に、当てられて、私に届いてた。

 

引きこもりの私にとってはかなり忙しい週末を過ごした。

金曜日。私は大学の講義を終えて友人の仕事が終わるのをネットカフェで待ち、合流した後、新宿2丁目へ向かった。お互い新宿なんか何度も行ってるのに、会場が分からず迷子になって同じ道を行ったり来たり。途中、もう到着しないんじゃないかと諦め始めていた頃に目的地を発見する。全然分かりにくい場所じゃない。どうして迷ったのか分からないくらいだ。非日常世界に没入するためには手順があったのかもしれないねと笑った。

今回お邪魔したのは「りんごないと」という椎名林檎さんの曲オンリーの非公式イベント。林檎さんの音楽に包まれた会場は、みんな一緒に『罪と罰』を熱唱したり、クイーンの美しいお姉さま方のパフォーマンスを観たり、林檎さんと音楽への愛で熱気ムンムンでした。みんな踊って歌って笑ってお酒を飲んでいた!朝までテンションマックス。コスプレしている方もいらっしゃって、楽しかったなあ。場所が場所なので、私のようなちんちくりんが行ったら浮いちゃうんじゃないかと不安だったけれど、思う存分飛び跳ねてきました。今までのクラブで一番楽しかった。素晴らしい空間だった。私の友人も満足していた様子で嬉しかったな。次回の日程はまだ未定のようだけど、林檎さんのことが好きな人はぜひ行って欲しい。ブラックデビルを吸っている人が近くにいたようで、帰宅した私はかなり甘い香りを纏って眠りから覚めても鼻に残っていた。よいお土産。

そして、土曜日。猫とお布団で眠ってお昼に起きる。2時間くらい勉強をして、家事を済ませて家を出る。大宮ヒソミネさんで行われるイベント『ノストラダムスの大失言』へ向かった。こちらでも単純な道なのに駅から迷って、私は地図があれば知らない土地でも歩けると今まで思っていたのにどうしちゃったんだろうと自信喪失(苦笑)宮原は個人的に思い入れのある町だから過去の記憶に惑わされちゃったんだな、ということにする。

会場に着いて、代金を支払ったら後ろから私の肩を叩き、挨拶をしてくださる女性が…!『傘と包帯』で知り合ったそにっくなーすさん(ひのはらみめいさん)でした。インターネットを介して誰かに会うことは久しぶりだったから、そうだオフ会ってこんな感じだったと胸がそわそわした。笑。とても親切にしてくださって、コミュ障陰キャの私は救われました。ありがとうございます。

ビール片手に会場内へ。すでにライブは始まっており、私の知らない場所に私の知らない音楽があって、私の知らない情熱と私の知らないコミュニティーがあるのだと刺激を受ける。2年前かな?に初めてアングラ界隈に踏み込んだときもこのワクワクがあった。そうだ、私もともとこういう体験するのが好きだった、と知らない場所に何も知らず単身で乗り込む無謀的な楽しみを思い出した。アメリカ大陸の大地を踏んだコンキスタドールってこんな感じ? ※私は征服しない。時間の都合で全員のライブを鑑賞することはできなかったけれど、とても楽しい時間だった。そにっくなーすさんの朗読好きだな。笑いの好みが近いように思う。勝手にシンパシーを感じて聞かせて頂きました。証明写真も頂いた。超レア。宝物箱に入れた。たくさん元気をもらった。

日曜日。なんと、、、午前中に大学で試験が。馬鹿。Q.なんで試験の前にオールしたりライブに行ったりするの?A.遊びたかったから!試験対策は適当に教科書の試験範囲該当箇所を読んだり、レポートで扱った文学作品を読んだりするだけのお粗末な状態で試験時間を迎える。私は驚愕した!解答がすらすら書けたのであった!私は天才かもしれないと思った。いつも時間が足りなくて支離滅裂な汚い文章になってしまう試験が、今日は論理的で丁寧な文字で書くことができた。目標が「単位を落とさない」なので、全然良い記述できてないと思うけど、単位は確実だと思う。天才。

昼食を済ませて、恵比寿駅へ。日仏会館で行われるシンポジウムを聴講するためである。マチネポエティクの活動をした3人を中心としたイベントはかな~り内容が濃く時間も長く頭がクラクラした。へとへと。参加された先生方は偉大な方たちばかりでこれを500円で聴いてしまった私はなんて贅沢なんだと思った。自分の知識量が追いついてない部分は多々あったけれど、自分の知識の穴を見つけたとポジティブにとらえてこれから巻き返せばいいよね(?)東大仏文周辺の文学者たちに思いを馳せて帰宅。シンポジウムの熱に浮かされたままフランス象徴主義の詩を読んで胸を熱くする。苦しい。仏文系作家が追い求めた新たな定型押韻詩は挫折したし、現在も日本語の詩はどこへ行くのか私にはよく分からない。とてつもなく大きい闇が立ちはだかっていると感じている。知りたい、しかし私は何を究めるのだろうか。

詩って本当、わからない。まじでわからん、なんで私が詩を読もうとするのかも分からない。詩が好きかどうかもよくわからない。物語はかなり好きだという自覚がある。詩は物語か?…ただ、読みたいと思う。読んでて楽しい。読んでて気持ち良い。読んでて嬉しい。読んでて苦しい。読んでて苦しい。苦しい。苦しい詩の方がずっと気になる。何が苦しいのかわからない。理解できないことが悲しい。知りたい。誰か教えてほしい。

書いてたら、知りたいことがたくさんあるのにそれに気付いたのが遅過ぎて知りたいこと知らないままで死んじゃう予感がしてきた。生きねば。

 

引きこもりのくせによく動いた。ちょっと自分に自信がついた。