情死

Would you cry if I died Would you remember my face?

2016年1月31日

ふいに私は、丸みを帯びた彼女の白い肩に目を打たれ、その上をころげまわりたいという気にとらわれました。その肩は、はじめてあらわにされたことを恥じるかのように、うっすらとばら色を帯び、そこにつつましやかに魂が息づいて、なめらかな繻子の肌は、絹布のように光を映しています。(中略)つつましく薄絹におおわれながら、非の打ちどころなく丸みを帯び、やわらかくレースにつつまれた、青みがかったその胸のふくらみに、ただうっとりとして見とれました。

バルザック谷間の百合』石井晴一 新潮社)

 

昨日は素晴らしい経験をしました!生まれて初めてストリップショーを見たのです。某イベントでポールダンスは観たことがあったのですが、全裸の女性が踊る舞台は初めてです。これは、性別問わず絶対行った方が良いです。近くの劇場に足を運んで頂きたい。私もまた行きます。7人のメインダンサーさんがいらっしゃって、1人ずつ10分強程度の踊りを踊ります。全裸、と書きましたが、最初から衣服を脱いだ状態で登壇するのではなく、まず美しい衣装を身に纏って各ダンサーさん毎のテーマに合うダンスを踊られます。このダンス、クオリティが高いです。エンターテイメントとして愉しめます。そして、曲が変わり、衣服を脱いでいき、えっちな下着姿へ。このね、脱ぎ方がまた美しいのです。着物って身体に巻き付いたものを一つずつ外さないといけないでしょう。あれをちょっとずつ目の前でほどかれると、もう尋常じゃなく興奮しますね。着物を着た女性は肌襦袢で踊られるのですがー肌襦袢の下は御存じだと思いますが(?!)何も着用していませんー脚を大きく開いたり、胸を強調するポーズをすると肌襦袢とダンサーさんの肉体が見事なバランスで官能的に映えるのです。着物ではなく、ネグリジェやレザーのコルセットを着たダンサーさんも居ました。彼女たちもまた素晴らしい。パンツを脱いで、太腿に巻き付けたり、手首にシュシュのようにつけたり、そういう何でもない仕草にドキドキしてしまいました。女性の身体を美しく魅せるポージングをしているダンサーさん方は何とも、たまりません。美しい、美しいんです…。(語彙貧)最後は、身に着けているもの全てを脱いで、ポージングして終わり。最高です。

 

特に気にいったダンサーさんがAVにも出ていらっしゃるということで、さっそく鼻息荒くしてググったのです。でも、そこには私の求めていた彼女は居なかったのです…。私は舞台の上で元気に美しく舞う彼女が好きだったのであって、男の下に組み敷かれて情けなく喘ぐ彼女は望んでいなかったのでした。好きな子がAV出てたときの気持ちってこういう感じですかね?結構ショックでした…。もう観ません…。

 

男性はストリップショーをどのように愉しむのでしょうか?イメージするストリップってもっと下品だったのですが、私が観たそれは、芸術やエンターテイメントショーそのものでした。女性の身体の力強さ、しなやかさ、繊細さ、可愛らしさ、そういったものを感じて、同じ女の身体を持つ人間として、強く心に響きましたし、勇気づけられました。(勿論、ムラムラもした笑)私の近くに座る男性は、彼女らが大きく脚を広げる度に、覗き込むようにして陰部を凝視していました。こちらの方が、ストリップの愉しみ方として正しい気がする。舞台で綺麗に咲く彼女を俺の力で汚してやる、といったところ?よく分かりません。官能さは、決して胸や陰部から発するものではありません。背中、足、髪の毛、視線、そのすべてがセクシーなのです。(小説のように、美しさを丁寧に表現出来たらいいのですが、私には技量が追い付かず泣)そして何より彼女たちが美しいのは、舞台に観客の手が届かないからだと思う。彼女だけで世界が完結している。(この感覚を二階堂奥歯は上手く言い表していたのですが、該当ページを探すのが面倒くさい)兎に角、私はそのように受け取ったので、ダンサーさんが出演しているAVが受け入れられなかったのでした。因みに、ダンスの間に小休憩が10分程あるのですが、男性のトイレ列が長く伸びていました。もしや抜いてる…?

 

余談。女体は美しい!しかし、どの女性も陰部はグロテスクですね。自分以外の女性の陰部なんてそうそう見る機会無いので、みんなグロいんだなと安心しました。笑。こんなにも美しい身体なのに、そこはグロテスクで気持ち悪いなんてアンバランスだ。人間の不完全さがそこに現れている、神様は大変上手に人間の身体を作られたのだなあと思う。陰部を失くしたくなる人の気持ちが分かるなあと思ってしまいました。

 

おしまいおっぱい